【格物致知】 人権無視の利権ネット

所詮、情報革命などと信奉する向きのあるインターネット世界だが、やはりマスコミは権力との二人三脚でしかなく、質の悪い米国企業一手の世界である、人権よりも利潤優先は別段論議の対象にもならない。この事実を我々は覚悟しておかなければならない。何も検閲が日常の中国の話だけではなくなっている。

昨年から中国政府ならびにヤフー、グーグルに対して、「世界インターネット自由法」適用の抗議要請を行っているが全くわれ関知するところでない対応に終始している。インターネット革命は人権の犠牲も厭わない。9日、「国境なき記者団」はヤフーが中国当局に情報を提供した為に、ネットで政府批判をした元地方公務員が「国家転覆罪」で懲役8年の判決を受けたと報じた。そして、ヤフー側にこれまでに当局に対して情報提供した活動家のリストを公表するように要求した。
 
先日、グーグル社も中国政府の意向を受けて特定サイトの削除ならびに情報提供に同意したことが報じられたことは周知のことである。米国ハイテク企業は反体制キーワードを発見する監視システムを中国政府専用に大量販売されていることも事実である。これらは、各紙において大々的に報じられることはないが、さすがに産経新聞である、桜井よし子がこの問題に対して「情報操作に屈するな」で扱い、一刻も早く日本に「情報省」の設立を訴えている。

例によって、桜井節は、中国の情報操作による半日パッシングに屈してはならない、十分な知性と財源を注入して自由と民主主義を海外に発信しなければならないというものだ。情報が自由と民主主義を守ると標榜するときは、必ず検閲、言論弾圧が表裏の関係で見え隠れする。日本政府が「情報省」を考えるときは、何も対中国向けだけを想定したものでないことは百も承知済みのことだ。況して、「情報省」のハイテク機械は米国製である。火を見るよりも明らかなことである。

桜井女史の声高な「情報省」の設置急務は頂けない。