政権を担うという幻へ迷走し始めた野党

3日午後、イラク復興特別措置法案は衆院特別委員会で与党3党の賛成多数により可決されました。同法案は4日の衆院本会議で可決され参院に送られます。今国会成立の運びになりまた。

 私達は「有事関連3法案」の成立後、小泉首相の訪米土産「イラク新法」についてマスコミ記事を通じて与党3党の法案と野党の対応を日次にホームページに掲載してきました。
 イラク特措法案成立の為の延長国会になった訳だが、本日の成立は全くの審議なしの結果になっていると言わざるを得ない。この法案に向けた山崎幹事長の迫力が野党を圧倒したとしか見えない。

〈イラク新法へ〉掲載した表題「言いたい放題」を読んで頂ければ山崎幹事長の独り勝ちがよく解ります。前日の小泉首相の「幹事長に一任」との発言はよくこのことを物語っています。
それに比べ、民主党の法案に対する取り組みは全く党としての体を成していないがごとくの対処でした。「有事法制」の代替案に精魂尽きた遅まきの修正案を出すのが精一杯というのが本音だと見受けられます。自民党の先生から「民主党さんも政権を担う能力を示した」とお褒めの言葉に安堵したのでしょうか。「有事法制」成立直後、小泉首相から前原君に労をねぎらう「ご苦労様でした」との電話があったと聞きました。どうも民主党は方向も基盤も市民ではなく国会にあるとの感じが強くなりました。

そもそもこの法案は政府の「イラク特別事態」に基づくもので、一議的に民主党は受け入れられない法案であることは明明白白であった筈です。にも拘らず立ち上がりが遅すぎました。止むなく修正案を出した訳ですが、与党から失笑を買うものでしかなかった、そのことは、3日の産経新聞「主張」がいみじくも言い得ています。「民主党が、会期末まで残り一ヶ月をきった一日になって、ようやく与党側に示した修正案は、事実上の「ゼロ回答」だった。・・・体裁を繕ったに過ぎないのではないか。」。
 
残念ながらまさに私の主張と同じです。今回も「有事法制」の時も然る事ながら取り返しがつかない失策です。何が失策かと言えば、当初から民主党の立場として、「戦争に正当性がなくても、イラク国民のための復興支援に日本が貢献することは必要である」、菅代表、岡田幹事長が主張してきた訳だが、復興支援とイラク特措法案の自衛隊派遣とは全く関係の無い話であることの認識が欠落しています。従って、反対を鮮明にした社民、共産、自由の3野党と一線を画した修正協議となった。

その結果は衆院特別委員会で与党3党は当然、野党3党も反対して修正案は否決された訳です。この民主党の迷走を先ほどの産経新聞「主張」が的確に指摘しています、「政権担う資格ない民主党」が表題です。産経新聞「主張」が正論で私達が納得するとは、本末転倒も甚だしい。悪魔の囁きとはよく言いますが、まさに「政権を担う」という言葉はそれです。野党にとっての鬼門角は衆知されていた筈ですが。ここに来ては救い難い御人好しとしか言いようがありません。

3日特別委員会の起立採決後、野中先生が「審議もなしに起立採決をするようであれば明日から考え直したい」との発言を慰めに、せめて4日本会議での先生の退席に期待してことの重大性を国民に示して欲しいとふと思うようでは、市民運動も地に墜ちたとしか言いようがありません。

とにかく如何なる醜態審議になろうとも今国会成立までの経緯を追求して検証を行いたいと考えています。
 
市民運動の諦め、衰退は即国会審議の緩慢につながります。