【転載】生きもの異変

南国の珍蝶、関西で乱舞 気温上昇影響か (2/2ページ) 産経新聞2008.11.22

東南アジアなどに分布し、幼虫がソテツの若芽をえさとする南国の珍チョウ「クロマダラソテツシジミ」が、関西を中心に大発生している。本州では昨年初めて兵庫県などで確認され、今年は生息域を大きく広げた。地球温暖化に加え、ヒートアイランド現象による都市部の気温上昇が背景にあるとみられ、専門家は「生態系を乱す恐れがある」と注意を呼びかけている。
 
クロマダラソテツシジミは、フィリピンやインド、インドネシアなどに生息する体長2〜3センチのチョウ。日本では平成4年に沖縄本島で初確認。本州では昨年、兵庫県宝塚市周辺で初めて見つかり、大阪府池田市や豊中市など、淀川以北の府県境でも確認された。輸入ソテツに幼虫がついていたり、愛好家が持ち込んだ可能性があるという。
 
今年も7月末ごろから大発生し、淀川を越えて大阪府南部にも進出。さらには名古屋、香川・小豆島でも確認され、近畿地方では10月に入っても発生域が拡大した。確認されたのは多くが都市部。ヒートアイランド現象などにより周辺に比べて気温が高いほか、幼虫が食べるソテツが植えられている学校や寺が多いことも影響しているようだ。
 
日本の気温では越冬の可能性は低いとみられていたが、チョウに詳しい大阪府立大の平井規央助教(昆虫生態学)は「昨年の個体が越冬した可能性も捨てきれず、来年も生息域はさらに拡大する可能性がある。食害の広がりも考えられるので、愛好家は軽はずみに野外に放さないでほしい」と訴えている。

産経 MSN
南国の珍蝶、関西で乱舞 気温上昇影響か